今回は私の書いたコラムではありませんが、1992年6月12日。ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで、開催された国連の地球サミットで、12歳の少女が世界各国のリーダーたちを前に6分間のスピーチをしました。その内容を2回にわたってご紹介します。彼女は今大人になり、環境保護の活動を続けています。 ************************* こんにちは。セヴァン・スズキです。 それは、未来に生きる子ども達のためです。 私は、太陽のもとにでるのが怖い。オゾン層に穴があいたから。呼吸をすることさえ怖い。空気にどんな毒が入っているかもしれないから。 父とよくバンクーバーでつりをしたものです。 今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。それらは、もう永遠に戻っては来ないんです。みなさんは、私ぐらいの歳のときに、そんなことを心配したことがありますか。こんな大変なことが、ものすごい勢いで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。 まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのか、はっきり分りません。 でも、大人たちにも知って欲しいのです! あなたたちも解決方法を持っていないっていうことを。 オゾン層にあいた穴をどうふさぐのか、死んだ川にどうやってサケを呼び戻すのか、絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。 どうやって直すのか ですが、ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の人間からなる大家族。いいえ、じつは3千万種類の生物からなる大家族です。 私は、子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひとつの目標に向けて心をひとつにして行動にしなければならない事を知っています。2日前にここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。 「ぼくがお金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、食べ物と、着る服と、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」 家も何もないひとりの子どもが、分ちあうことを考えているというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。 Copyright © 2005-2011 Witch's Garden. All Rights Reserved. |